BYODスマホのデータ移行をスムーズに!事前準備や注意点、OS別の移行を解説

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BYODを利用しているスマホの機種変更後にデータ移行をする際、BYODスマホならではの注意点や事前準備など、個人スマホの機種変更との違いに注意する必要があります。

本記事では、BYODスマホのOS別のデータ移行方法だけでなく、事前準備や移行後の確認ポイントなども紹介します。

BYODスマホのデータ移行をスムーズに!事前準備や注意点、OS別の移行を解

BYODとは

BYODとは、Bring Your Own Deviceの略語で、業務において個人端末を利用することを指します。BYODで利用しているスマホの場合、個人利用のみのスマホのデータ移行に加え、業務に関連するアプリやサービスの事前準備も必要です。

BYODのメリット

BYODは、企業にとって、生産性や従業員満足度の向上、コストやIT部門の負担軽減といったメリットをもたらします。従業員にとっても、場所や時間にとらわれない働き方をサポートする利点があります。

BYODスマホのデータ移行に必要な事前準備

BYODスマホのデータ移行に必要な事前準備

BYODスマホの機種変更は、個人利用のスマホとは異なり、企業の重要な情報も扱うため、入念な事前準備が不可欠です。適切な準備を怠ると、業務データの紛失や情報漏洩、業務停止といった深刻な問題につながる可能性があります。ここでは、データ移行を安全かつスムーズに進めるために、確認しておきたい事前準備のポイントを解説します。

会社への確認と情報収集

まず最も重要なのは、会社が定めるBYODに関するポリシーや、機種変更・データ移行に関するルールを確認することです。

IT管理部門への相談

機種変更を検討する段階で、必ず社内のIT管理部門や情報システム部に相談し、データ移行に関する具体的な手順や注意点、推奨される方法を確認しましょう。個別のトラブルを避けるためにも、自己判断での移行は避けてください。

BYODポリシーの確認

会社のBYODポリシーに、機種変更時の手続きやデータ移行に関する規定がないか確認します。

アカウントの確認

業務で利用しているGoogle WorkspaceやApple Business Managerなどの法人アカウントのログイン情報(ID・パスワード)を事前に確認し、必要であれば担当部門に問い合わせておきましょう。

使用中の業務アプリ・サービス一覧を洗い出す

新しい端末でも業務をスムーズに継続できるよう、現在使用している業務アプリやサービスをすべて洗い出し、それぞれのログイン情報や再認証手順を確認しておきましょう。

クラウドストレージ

Googleドライブ、OneDriveなど、クラウド上に保存されているデータの同期状況やアクセス方法を確認します。

ビジネスチャット・コミュニケーションツール

Slack、Microsoft Teams、楽天Viberなどのチャット履歴や設定が、新しい端末でどのように引き継がれるかを確認します。アプリによっては、事前にログの保存が必要な場合もあります。

業務メール・カレンダー

Microsoft ExchangeやGoogle Workspaceなどの同期設定を確認し、新しい端末で正常に利用できるかを確認します。

MDM(モバイルデバイス管理)設定の確認

会社がMDM(Mobile Device Management)を導入している場合、新しい端末へのMDM設定の適用は必須です。

MDMの再適用手順

新しい端末でMDM設定をどのように再適用するのか、管理部門に手順を確認しておきましょう。多くの場合、会社から配布されるプロファイルやアプリをインストールすることで、自動的にセキュリティポリシーが適用されます。

セキュリティポリシーの確認

新しい端末に適用されるパスコード、画面ロック、紛失時のリモートロック・ワイプなどのセキュリティ設定が適切に有効になっているかを確認します。

新端末のストレージ容量の確認

業務データ量が多い場合、新しい端末のストレージ容量が不足する可能性があります。特にSDカードが利用できないiPhoneの場合、この点は重要です。

必要な容量の検討

現在の業務データ量と今後の増加予測を考慮し、必要なストレージ容量を事前に検討します。

データ整理の検討

もし容量が不足しそうな場合は、不要なデータを整理・削除するか、クラウドストレージへの移行を検討しましょう。

クラウド同期の挙動とバックアップ

Google WorkspaceやOneDriveなどのクラウドサービスと同期している場合、データ削除の挙動に注意が必要です。

同期設定の確認

端末内のファイルを削除するとクラウド上からも削除される設定になっていないか確認します。

重要データのバックアップ

念のため、必要なデータやファイルは別のストレージ(PCや外付けHDDなど)にもバックアップを取っておくことを強く推奨します。

移行元の古い端末の適切な処分方法の確認

BYODスマホには私的な個人情報に加え、顧客情報や取引先情報など、企業の機密情報が含まれている可能性があります。

会社への相談

古い端末の処分方法については、必ず会社に相談し、指示に従ってください。自己判断で処分すると、情報漏洩のリスクが高まります。

データ消去の徹底

会社が定めた方法で、端末内のデータを完全に消去することが重要です。

BYODスマホのデータ移行における注意点

BYODスマホのデータ移行における注意点

BYODスマホのデータを移行する際に、互換性や認証、新しい端末のストレージ容量など、注意しておかなければならない点があります。

OSが異なる場合のアプリや設定の互換性の確認

iOSとAndroid™間のような異なるOSにデータ移行する場合、同じアプリがなかったり、同じアプリでも設定に互換性がなかったりすることもあります。業務効率に影響を与える可能性があるため、アプリや設定の事前確認が必要です。

電話番号や端末IDに紐づく認証の確認

本人確認やログインに二段階認証や二要素認証の設定アプリを利用している場合は、機種変更前の端末で移行手続きが必要なものもあります。事前に確認し移行手続きを済ませてください。電話番号の変更を伴う機種変更の場合、機種変更の前に登録情報の更新が必要です。情報更新を忘れると、SMS認証を利用できなくなる可能性があります。

iPhoneの場合、情報の引き継ぎにはApple IDとパスワードが必要になる場合があるため、事前に確認しておきましょう。

新端末のストレージ容量の確認

新端末のストレージ容量は、業務データが多い部門では特に注意が必要です。SDカードを利用できないiPhoneの場合、ストレージ容量不足が発生する可能性があります。必要なストレージ容量を事前に検討し、大容量のiPhoneやSDカードを選択するか、データの整理を行っておくと良いでしょう。

クラウド同期の挙動に注意

クラウド同期の挙動には注意が必要です。機種変更前のスマホでGoogle WorkspaceやOneDriveと同期している場合、端末内のファイルを削除するとクラウド上からも削除される設定になっている可能性があります。必要なデータやファイルは、念のためバックアップを取っておくことをおすすめします。

移行元の端末を適切に処分

移行元の端末は適切に処分しましょう。BYODスマホには私的な個人情報だけでなく、顧客や取引の重要な情報が含まれている可能性があります。不用意に古い端末を処分すると情報漏えいのリスクが高まるため、会社の処分方法を確認するなどして適切に処分してください。

OS別・BYODスマホのデータ移行方法

OS別・BYODスマホのデータ移行方法

ここからは、スマホのデータ移行の方法をOS別で紹介します。

AndroidからAndroidへ移行

AndroidからAndroidへのデータ移行は、Googleドライブを経由する方法・ケーブルで新旧スマホをつなぐ方法・PCを介する方法があります。

Googleドライブを経由する方法

Googleドライブを経由する方法では、端末内のデータとスマホ設定を移行できます。端末内のデータや設定をGoogleアカウントと紐づけしたGoogleドライブにバックアップしておき、新しい端末で同じGoogleアカウントでログインすると、Googleドライブのバックアップを新しい端末に復元できます。

ケーブルで新旧スマホをつなぐ方法

ケーブルで新旧スマホをつなぐ方法では、アプリやデータ、大部分のスマホ設定が移行可能です。新旧スマホをUSBケーブルでつなぎ、アプリやデータ、スマホの設定を移行します。オフラインで作業を完結できます。

PCを介する方法

機種変更前の端末をPCにUSBケーブルでつなぎ、データをPCにコピーします。PCに新しい端末をつなぎ直し、コピーしたデータを移せば完了です。容量の大きなデータの移行もスムーズに行えますが、アプリやスマホ設定は移行できないため、注意しましょう。

Google Workspaceの同期

新しいスマホに会社支給のGoogleアカウントを追加しログインすると、会社指定のセキュリティ設定が反映され、業務に必要なアプリがインストールされます。

iPhoneからiPhoneへ移行

iPhoneからiPhoneへのデータ移行は、iOS 12.4以降の端末同士であればクイックスタート機能が簡単で便利です。12.4以前のiOS端末や故障している端末では使用できないため、その場合はiCloudバックアップやPCを介したデータ移行を利用しましょう。

クイックスタート機能を使う方法

クイックスタート機能を使うには、Bluetooth®とWi-Fiの接続をオンにした古い端末のそばに、電源を入れた新しい端末を置きます。準備が整うと画面に案内が表示されるので、手順に従って進めてください。古い端末から直接移行する方法とiCloudバックアップから復元する方法が選択可能です。古い端末から直接移行する場合、移行完了まで新旧どちらの端末も使用できません。

iCloudバックアップを復元する方法

iCloudバックアップを復元するには、新しいiPhoneの設定からiCloudバックアップからの復元を選択し、Apple IDでサインインしてバックアップを選びます。すると、自動的にiCloudバックアップから新しい端末にデータが復元されます。復元したいデータの選択もできるため、必要なものだけを復元することも可能です。

iCloudへのバックアップは、Wi-Fi接続時にiCloudの容量が十分にあれば、自動的に行われます。手元に古い端末がない場合でも、新しいiPhoneに復元できるため、故障の際にも役立つでしょう。

PCを介する方法

WindowsではiTunes、macOS Catalina以降ではFinderを使用します。まず、移行元のiPhoneをPCに接続し、iTunesまたはFinderを起動してバックアップを作成します。このとき、「ローカルのバックアップを暗号化」にチェックを入れると、Wi-Fi設定なども含めて移行が可能になります。

次に、新しいiPhoneの電源を入れ、言語や地域などの初期設定を進めます。途中で「クイックスタート」の画面が表示されたら、「手動で設定」を選択し、「MacまたはPCから復元」を選びます。その後、PCでiTunes(またはFinder)を起動し、新しいiPhoneを接続することで、先ほど作成したバックアップからデータを復元することができます。

セキュリティ設定や業務用アプリの再配布

会社の定めたセキュリティ設定や業務用アプリの再配布などは、会社が導入しているApple Business ManagerやMDMにより行われます。

AndroidからiPhoneまたはiPhoneからAndroidへ移行

AndroidとiPhoneのように異なるOS間でのデータ移行の場合、移行できないアプリやデータがあるため、必要なデータの事前選定を行いましょう。AndroidからiPhoneへデータ移行する場合はMove to iOS、iPhoneからAndroidへデータ移行する場合はAndroid SwitchアプリやGoogleアカウントのクラウドサービスを利用します。

業務アプリについては、再インストールや設定の再構築が必要になる場合があるため、管理部門の指示に従いましょう。

業務用アプリ・サービスごとの対応ポイント

業務用アプリ・サービスごとの対応ポイント

代表的な業務用アプリやサービスについて、新しいスマホでの対応ポイントについて紹介していきます。

ビジネスチャット

Slack、楽天Viber、Microsoft Teamsといったビジネスチャットのログは基本的にクラウドに保存されています。そのため大半のアプリは新しい端末でログインすることで、今まで通りに使用可能です。但し、アプリによっては事前にログの保存を行う必要がある可能性も考えられます。アカウント認証手順と過去ログの保存・同期の有無や方法について事前に確認を取っておきましょう。

業務メール・カレンダー

業務メール・カレンダーは、Microsoft ExchangeやGoogle Workspaceの同期設定を確認し、同期できない場合は管理部門に問い合わせましょう。また、端末の盗難や紛失に備え、リモートワイプ機能が有効かどうかも確認してください。

独自システムや社内アプリ

独自システムや社内アプリがある場合、機種変更前に管理部門へ対応OSやバージョンの互換性を必ず確認しましょう。機種変更後のスマホに対応していないと、業務に支障が生じる可能性があります。

移行後の確認作業と初期設定

移行後の確認作業と初期設定は、予期せぬ不具合やデータ破損、情報漏えいを防ぐためにも必ず行いましょう。特に、データ移行後の動作確認と初期設定は重要です。

アプリ・サービスの動作確認

アプリ・サービスの動作確認では、業務アプリやサービスに正常にログインできるかをまず確認し、その後、通知設定や権限設定が適切かどうかも確認しましょう。

セキュリティポリシーの再適用

情報漏えいを防ぐためにも、パスコードや画面ロック、紛失時のリモートロック設定などを改めて確認しておく必要があります。

データ移行がうまくいかない場合の対応

データ移行がうまくいかない場合は、別の移行方法を試しましょう。それでも移行できない場合は、早急に管理部門に相談してください。個人で対応すると、大きなトラブルに発展する可能性があります。

別の移行手段を検討

別の移行手段として、クラウド経由やケーブル接続、MDM設定の再適用など、複数の方法を柔軟に組み合わせて試してみましょう。

IT管理部門に連絡

IT管理部門に連絡し、解決できない場合は、業務に支障が出ないよう早急に管理部門に相談しましょう。個別のトラブルは、IT部門や情報システム部など、管理部門に相談するのが基本です。

BYODスマホのデータ移行は管理部門への確認が大切

BYODスマホのデータ移行は管理部門への確認が大切

BYODスマホのデータ移行では、管理部門への確認が重要です。個人のスマホであってもBYODで利用している場合は会社の方針に従い、機種変更やデータ移行の方法について事前に管理部門に相談・確認することが大切です。十分な事前準備と丁寧な動作確認を怠らず、データ移行をスムーズに行いましょう。