送信済みのSMS（ショートメール）は既読確認できる？法人におすすめのサービスも紹介

近年、SMS（ショートメール）は到達率・開封率の高さから、通常のメッセージのやり取りに加えて、通知やマーケティングなど様々な用途で活用が進んでいます。SMSをビジネスシーンで利用する場合、「既読の確認を行いたい」と考える方も多いのではないでしょうか。この記事では、SMSの既読確認ができるかどうかに関する解説と併せて、法人向けのSMS送信サービスについて紹介します。

送信済みのSMS（ショートメール）は既読確認できる？法人におすすめのサービスも紹介

通常SMS（ショートメール）の既読は確認できない

SMSは「ショートメール」とも呼ばれ、フィーチャーフォン（ガラケー）の時代から、メッセージツールとして利用されてきました。携帯電話番号を使ってやり取りするものであり、端末や機種を問わず、専用のアプリをインストールする必要なくメッセージの送受信が行えます。

近年、LINEをはじめ、スマートフォンで利用できるメッセージアプリのほとんどには既読機能がついています。既読機能はメッセージを見た・開封したことが分かる機能であり、既読・未読が判別できると、確実にメッセージが届いたことが確認できるため非常に便利です。しかし、通常SMSでは既読確認が行えません。ただし、スマートフォンを利用している場合であれば、SMSでも既読確認をする方法があります。

個人利用の場合：各キャリアのメッセージアプリなどを使えば既読確認できる

各キャリアが提供しているメッセージアプリなどを利用することで、個人間のやり取りにおいては、SMSの既読確認が可能です。メッセージアプリの一例として、「Rakuten Link」「＋メッセージ」「iMessage」が挙げられます。これらのアプリでは、既読機能の有効化・無効化を設定で切り替えることが可能です。設定方法については、後ほど詳しく解説します。

法人利用の場合：既読確認ができないため、別の手段で確認する必要あり

法人がマーケティングなどでSMSの一斉送信をする場合、各メッセージの既読確認を行うことはできませんが、別の手段で概算することは可能です。例えば、送信したSMSの中にURLを挿入し、URLへのアクセスから既読率を算出する方法などがあります。なお、到達数・到達率に関しては、SMS送信サービスの分析機能を使って確認することができます。法人向けのSMS送信サービスについては、後ほど詳しく解説します。

メッセージアプリで既読機能をオンにする方法

SMSの既読確認ができる代表的なメッセージアプリ「RakutenLink」「＋メッセージ」「iMessage」の紹介と併せて、既読確認の方法・設定手順を解説します。

Rakuten Link

Rakuten Linkは楽天モバイルで利用できるメッセージアプリです。RakutenLinkアプリ同士でSMSの送受信をした場合、既読機能が利用できます。メッセージの送信成功時にはチェックマークが2つ表示され、メッセージが読まれた際にグレーの「既読」の文字が表示されます。RakutenLinkアプリ同士でのやり取りであれば、特に既読機能を設定する必要はありません。

ただし、相手がRakuten Linkを使っていない場合には、既読機能は利用できないため注意してください。また、Androidの場合は相手がRakuten Linkを使用していなくともSMSの送信は可能ですが、iOSの場合はRakutenLinkアプリ同士でないとアプリからのSMS送信は行えません。相手がRakuten Linkを利用していない場合は、iOS標準のメッセージアプリでの送受信となります。

※ 2023年12月時点

＋メッセージ

＋メッセージは、docomo/au/SoftBankの3社が共同開発したメッセージアプリです。いずれかのキャリアと契約していれば、誰でも利用できます。＋メッセージはデフォルトでは既読機能が無効化されているため、次の手順で有効化してください。

アプリ右上の「マイページ」を選択
設定画面から「プライバシー」を選択
「メッセージ既読機能」をオンにする

＋メッセージでは、メッセージの送信成功時にグレーのチェックマークが付き、メッセージが読まれた際には青色のダブルチェックマークが表示されます。＋メッセージアプリ同士でのやり取りで既読を確認できますが、片方が設定で既読機能をオフにしていると既読確認は行えないため注意が必要です。

※ 2023年12月時点

iMessage

iMessageはiPhoneやiPadなどのApple社製品でのみ利用可能なメッセージアプリです。ただし、SMSの送受信はAndroid端末からでも可能です。iMessageアプリ同士であれば、次の手順で既読機能のオンオフを切り替えられます。

「設定」から「メッセージ」を選択
「iMessage」をオンにする
「開封証明を送信」をオンにする

この設定をすることで開封証明が送信されるようになり、メッセージを開くと「開封済み」と表示されるようになります。

注意点として、iMessageは送信先に応じて、iMessageとSMS/MMS(マルチメディアメッセージングサービス)を自動的に切り替えます。送信先がiMessageを利用している場合には、そのままiMessageが利用されアプリの下部に「iMessage」と表示されます。送信先がAndroidなどの場合にはSMS/MMSに自動的に切り替わり、アプリの下部に「SMS/MMS」と表示される仕様です。

表示は自動的に切り替わるため、どちらの機能で送受信をしているかを判別しづらい可能性があります。その場合には自身の吹き出しの色を確認すれば、青色の場合はiMessage、緑色の場合はSMS/MMSと判断できます。

※ 2023年12月時点

【法人向け】SMS送信サービスの導入でSMSの到達・未到達が確認できる！

ここまで解説したとおり、SMSの既読機能は、個人間でのメッセージのやり取りを効率化するための機能といえます。法人がマーケティングなどでSMSを活用する場合には、基本的に一対一のやりとりではなく一斉送信機能を用いる必要があるため、１日の送信件数に上限のある個人の端末を使っての送信・管理は難しいです。そこでおすすめなのが、「SMS送信サービス」です。

SMS送信サービスで一斉送信・送達結果の確認が可能

SMS送信サービスとは、パソコンを使ったSMSの一斉送信や、API連携によって既存のシステムからSMSを一斉送信することができるサービスです。API連携については、「 API連携とは？仕組み、メリットから活用事例、実装手順まで徹底解説！」にて解説していますので、詳しく知りたい方はご覧ください。

SMS送信サービスはSMSを一斉送信できるだけでなく、SMSの送信結果なども管理画面から確認できます。その他にも、予約送信機能やテンプレートの設定機能など、多くの機能があるためSMS運用を効率化することが可能です。

SMS送信サービスなら未到達の人にだけ再送することも可能

前述のとおり、SMSは一斉送信の機能があるだけでなく、SMSの到達率なども可視化して分析できます。SMSを送信した後の効果測定に活用でき、より効果的なマーケティングに生かすことが可能です。

SMS送信サービスを利用してSMSの到達・未到達を確認すれば、未到達の人にだけもう一度送信するなどの効率化が実現できます。SMS送信は1通ごとにコストがかかるため、必要最小限の送信で済ませることができれば、コストの削減にもつながるでしょう。

注意点として、一般的にはSMS送信サービスを利用しても既読（開封）の確認は難しいとされています。しかし、送信するSMSのメッセージ内に専用のURLを含め、そのクリック数から概算することは可能です。

SMSを活用したマーケティングを考えている場合には、SMS送信サービスの利用は必須といえるでしょう。

法人向けSMS送信サービスの利用用途

法人向けのSMS送信サービスの利用用途としては、主に次の3つが挙げられます。

マーケティングの効果
SMS認証の実装
確実な連絡・通知の手段

SMSは携帯電話番号のみで送受信が可能であり、携帯電話の機種に依存しないことから、多くの人に確実にメッセージを伝える手段として注目されています。また、開封率が高く、99％*とも言われています。メールマガジンの開封率が22％*であることを考えると、非常に高い数値であることがわかります。

そのためマーケティングにおいては、ガラケー・スマートフォンを問わず、特別なアプリがなくとも受信できることから、幅広い世代にアプローチできるツールとして利用されています。

さらに、到達率・開封率の高さから、二段階認証（SMS認証）、通知などに活用される場面が増えてきました。SMSは常に持ち歩く携帯電話端末を用いるツールであり、プッシュ通知機能がデフォルトで設定されていることが多いため、本人確認や、緊急性の高い連絡、配達日・工事日・予約日などのリマインドにも適しているのです。

実際にSMSの普及率は年々増加しており、デロイトトーマツミック経済研究所の調査(ミックITレポート2022年10月号)によると、SMSの2021年度配信数は69.0%増の約25.8億通、売上高は53.5%増と急伸しており、2026年度には配信数が約140.8億通にまで成長すると予測されています。これからの企業活動にとって、SMS送信サービスを用いてSMSを有効活用することは必須です。

※ 出典1：デロイトトーマツミック経済研究所株式会社「ミックITリポート2022年10月号：A2P-SMSの配信数と売上高の現状(38.9億通207.6億円)と中期予測」
※ 出典2：リサピー「【2022年度】BtoB企業のCRM実態調査」

コストの削減効果が期待できる

従来の紙を使った請求や通知の場合、月間1万通を郵送すると1通あたり63円として63万円/月のコストがかかります。しかし、SMSなら1通あたり8円～18円が相場のため、8万円～18万円/月と最大8分の1程度までコストを削減できます。

また、大量のSMSを一斉に送信する際には、SMS送信サービスによって送信先や内容などを一元的に管理することで、誤った内容のメッセージを送信したり、送信先を間違えたりするリスクが下がるため、ミスによるコストや手間の発生を防ぐこともできるでしょう。さらに、API連携で既存システムにSMS送信の機能を組み込むことができるため、開発にかかるコストの削減も可能です。

なお、SMS送信サービスについては「 SMS送信サービスのメリットとは？選び方やおすすめサービスを紹介！」の記事でも詳しく解説しています。理解を深めたい、各サービスの比較をしたいという方は、ぜひご覧ください。