超高速インターネットで利用される光回線には、共有型回線と専有型回線の2種類があります。専有型回線の月額料金は高額だというイメージがあるため、安さから共有型回線を利用している企業もあるのではないでしょうか。
本記事では、超高速インターネットが必要な理由や、共有型回線と専有型回線を比較し、セキュリティリスクや通信品質など、どのような差が生まれるのかについて解説しています。
リモートワークの普及や業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)の進展に伴い、多くの社員が同時に社内サーバーやクラウドシステムへアクセスする機会が増えています。この状況では、大容量のデータ転送やリアルタイムの情報共有が求められるため、安定して高速な通信環境が不可欠です。
さらには、多くの企業がクラウドサービスやIoT機器を活用するようになっています。このような新しい技術を効果的に運用するには、通信速度や安定性を十分に確保することが重要です。特に、リアルタイムでの情報処理やデータ活用が求められる場面では、高速で信頼性の高い通信インフラが競争力を左右します。
超高速インターネットを導入することで、データ転送が効率化され、サーバーやネットワークの負荷を軽減できる可能性があります。また、安定した通信回線により業務中断リスクが減少し、作業効率が向上します。
今後、さらなるDXや業務のオンライン化が進むと予想されるなかで、社内の通信環境を見直し、改善していくことが、企業の成長にとって重要な鍵となります。
光回線の分類のなかでも、主要なものに共有型回線と専有型回線の2種類があります。共有型回線と専有型回線の大きな違いは、1つの回線を利用するユーザー数にあります。
共有型回線は、1つの回線を複数のユーザーで利用しますが、専有型回線では、1つの回線を利用するのは1社のみです。
さらに、共有型回線と専有型回線には以下の違いもあります。
共有型と専有型のどちらの回線でもVPNやTLSなどの暗号化技術を適用できるため、暗号化レベルの強度に違いはありません。
ただし、回線を複数のユーザーで共有する共有型回線は、盗聴のリスクがあります。一方で、1つの回線を1社で利用する専有型回線は、他のユーザーと物理・論理的に分離されているため、盗聴のセキュリティリスクが低いといえます。
共有型回線は複数のユーザーで利用するため、アクセスの集中や大容量データの送受信などの影響で通信速度や品質が低下することがあります。一方、専有型回線は1社のみが利用するため、他のユーザーの影響を受けることなく、安定した高速通信が期待できます。
共有型回線は1つの回線を複数のユーザーで共有するため、比較的安価な料金で利用可能です。専有型回線は1社専用の回線を利用するため、共有型回線よりも利用料金は高額になる傾向にあります。
法人向けの超高速インターネットサービスを選ぶには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。
法人向けの超高速インターネットサービスの提供エリア内に利用したい拠点が含まれている必要があります。拠点が一つの場合や今後も拠点を拡大する予定がない場合は、現在の拠点についてのみの確認で事足りるでしょう。
注意しなければならないのは、拠点が複数ある場合や拠点を拡大する予定がある場合です。対応エリアに含まれていない拠点があると、複数の回線業者と契約しなければなりません。回線業者が複数になると一括管理ができず、通信環境の管理が煩雑になります。
オンライン業務の比率が少ない企業であれば、導入コストや月額料金の手頃な共有型回線でも問題なく運用できるかもしれません。しかし近年、業務のDXが進み、企業活動において安定したオンライン環境の重要性が高まっています。SaaSなどのクラウドサービスの利用拡大に伴い、データの送受信量が増加することも考えられます。
専有型回線が適しているケースとしては、倉庫や工場におけるリアルタイムの在庫管理や、IoTを活用した生産データの管理、リモートワークに対応したクラウド型コールセンターシステムなどが挙げられます。これらの業務では、ネットワークの障害が業務品質に直接影響を及ぼすため、通信速度や安定性が特に重要になります。
また、本社と拠点間をネットワークで接続することで、より円滑な業務運営が可能になります。将来の業務効率化を見据え、専有型回線の導入を検討してみるのも一つの選択肢でしょう。
ネットワーク管理に必要な固定IPが取得できるかどうかは、回線選びの重要なポイントの一つです。共有型回線でも固定IPを提供するサービスがありますが、専有型回線ではより安定したネットワーク環境で固定IPを利用できます。
固定IPを利用することでネットワーク管理がしやすくなり、業務の効率化につながります。さらに、VPNと組み合わせることで、特定のIPアドレスのみにアクセスを制限し、社外からの安全な接続を実現できます。複数の拠点間を距離に関係なく安全につなぐことも可能です。
このように、業務効率化やセキュリティ対策の強化にも活用できるため、固定IPが取得できるサービスを選びましょう。
超高速インターネットサービスを選ぶ際に、利用料金も重要な検討項目になります。セキュリティ対策の内容によっては別料金となることもあるため、基本料金にどこまで含まれているのか確認しておく必要があります。自社にとって過不足のない契約を行いましょう。
サポート体制についても、しっかりと確認しましょう。法人契約の場合、24時間365日の保守体制を提供していることがほとんどです。トラブルが起きた場合、夜間や休日でも対応してもらえるので安心です。
楽天モバイルでは、法人向け超高速インターネットサービス「KŌSOKU Access」を提供しています。ここからはKŌSOKU Accessについて詳しく紹介します。
KŌSOKU Accessは、専有型回線の超高速インターネットサービスです。拠点ごとに専用の光ファイバーを敷設するので、いつでも安定した通信環境を確保できます。回線に障害が出た場合でも、SRv6技術によってルートを自動で切り替えるため、通信が途切れることはありません。
楽天モバイル回線エリアのネットワーク設備や環境を生かし、一部地域を除いて全国で利用が可能です。全国に拠点があっても、楽天モバイルを統一で利用できます。
KŌSOKU Accessには、ベストエフォート型のStandardプランと帯域確保型のPremiumプランがあります。どちらのプランも初期費用は150,000円(税込165,000円)で、基本工事費用は48,000円(税込52,800円)、事務手数料は3,000円(税込3,300円)です。最低利用期間はサービス開始月から13ヶ月目の月末までとなります。
初期費用と基本工事費用の合計198,000円(税込217,800円)は24回の分割払いで請求されますが、月額料金から分割払い分を24ヶ月間にわたり割り引かれます。2年以上継続利用すると、初期費用と基本工事費は実質無料です。ただし、2年以内の解約の場合、分割残債および残月数分の月額利用料が一括で請求されます。
Standardプランには「1Gbps」と「10Gbps」の2種類が用意されています。
プラン名 | 帯域 | 月額料金 |
---|---|---|
1Gbps | 上下最大1Gbps | 17,800円 (税込19,580円) |
10Gbps | 上下最大10Gbps | 136,000円 (税込149,600円) |
Premiumプランには「300Mbps確保プラン」、「500Mbps確保プラン」、「1Gbps確保プラン」の3種類が用意されています。
プラン名 | 帯域(帯域確保) | 月額料金 |
---|---|---|
300Mbps確保プラン | 上下最大1Gbps(300Mbps) | 265,000円 (税込291,500円) |
500Mbps確保プラン | 上下最大1Gbps(500Mbps) | 325,000円 (税込357,500円) |
1Gbps確保プラン | 上下最大1Gbps(1Gbps) | 475,000円 (税込522,500円) |
Standardプラン、Premiumプランともに、3つの固定IPアドレスが付与されます。4つ以上の固定IPアドレスが必要な場合は、オプションサービスとして追加可能です。
内容 | 月額料金 |
---|---|
IP16アドレス 利用可能固定IP数: 11 サブネット:/28 | 28,000円 (税込30,800円) |
IP32アドレス 利用可能固定IP数: 27 サブネット:/27 | 54,000円 (税込59,400円) |
オンサイト保守を行うオプションも用意されています。問い合わせから4時間を目安に現地に駆けつけます。オンサイト保守の対象となるのは、CPE(回線終端装置)の障害です。到着時間はあくまでも目安であり、保証するものではありません。
プラン名 | 問い合わせ受付時間 | 月額料金 |
---|---|---|
平日9-17プラン | 平日9時~17時 | 2,000円(税込2,200円) |
24-365プラン | 24時間365日 | 3,000円(税込3,300円) |
楽天モバイルではトラブルの問い合わせに24時間365日対応可能です。問い合わせがあれば、専任技術者がオンサイトもしくはリモートでサポートします。
また、SLA(サービス品質保証契約)も行っており、楽天モバイルのネットワーク稼働率が99.9%を下回った場合は、月額料金の一部が返却されます。サービスの復旧後10営業日以内の連絡が対象となりますので、早めの連絡が必要です。ただし、CPEやアクセス回線の障害は対象外です。
超高速インターネットの重要さ、共有型回線と専有型回線の違いや、楽天モバイルの超高速インターネットサービス「KŌSOKU Access」について、紹介しました。法人で利用するのであれば、サポート体制やセキュリティ面からも、共有型回線よりも専有型回線の方がおすすめです。
専有型回線は導入コストや月額料金が高いというイメージがあります。しかし、KŌSOKU Accessは、超高速回線を低価格で提供しています。お客様の使い方に合わせたものを選びやすいように、プランも豊富です。
専有型回線に乗り換えをお考えの方や新たにネットワーク環境を導入しようとお考えの方は、KŌSOKU Accessをご検討ください。
法人向けの超高速インターネット接続サービス
幅広いエリアで高速通信を実現しながらも、低価格でのご提供を可能にしました。お客様の拠点から最寄りの通信局へ専用の光ファイバーを敷設するため、混雑する時間帯でもスムーズにご利用いただけます。