普段、なんとなく使っているショートメール。意外と知らないこともあるかもしれません。そこで知っておくと便利なショートメールの見方や使い方を紹介します。
ショートメールはメッセージアプリに保存されています。過去のショートメールを見たいときはメッセージアプリを立ち上げてください。「メッセージアプリが見つからない」ときは、電話帳からも起動できます。電話帳の任意の電話番号を選択し、吹き出しアイコンをタップしてください。
ショートメールが届いたかどうかは、メッセージアプリを見ればわかります。送ったメッセージの吹き出しに「✓」が入れば相手の端末に届いています。
ショートメールはLINEのように既読を判別する機能はありません。既読かどうかを知りたい場合は、楽天モバイルが提供する「Rakuten Link」やドコモ・au・ソフトバンクが共同開発した「+メッセージアプリ」の使用をおすすめします。※
ショートメールの送受信ができなくなってしまった!そんなときに原因がわかれば、慌てずに対処できます。そこで、原因を探るために見るべきポイントと対処法を解説します。
ショートメールはインターネット回線ではなく電話回線を利用しています。たとえWi-Fiでインターネットにつながっていようと、端末が圏外では送受信が行えません。まずは電波状況を確認し、電波が入る場所に移動しましょう。
盲点としては「機内モードのオンオフ」です。機内モードがオンになっていると電話回線が遮断されます。場所を移動しても電話回線が復活しない場合は、機内モードがオンになっていないか確認してみてください。
ショートメールを受信するためには端末に十分な空き容量が必要です。空き容量に余裕がないときは、使わないアプリや不要なデータを削除して空き容量を増やしましょう。
一部の送信元のショートメールが届かない場合は、本体設定でその送信元を受け取り拒否に設定している可能性が高いです。また、送信はできるのに受信のみができない場合はすべてのショートメールの受け取り拒否を設定しているかもしれません。
キャリアや端末が指定する方法で本体設定の確認をしてください。
一部格安SIMでは、ショートメールがオプションになっていることがあります。ショートメールが使えるプランかどうか、確かめてみましょう。
送信したのに相手先に届かない場合、送信先の電話番号が間違っている可能性があります。電話番号が間違っていると、まったく関係のない人にショートメールが届いてしまいます。相手先の電話番号の確認を行いましょう。
一部の機種では一度に送れる文字数が70文字のものがあります。このような機種を使用している場合は、70文字を超えるメッセージを送ろうとするとエラーが出て送信できません。文字数を全角70文字におさまるようにメッセージをまとめて送ってみてください。
一日の送信数の上限は、個人でのショートメール利用ではあまり気にしなくても問題はありません。しかし、使い方によっては1日200通を超えてしまうこともあるかもしれません。
超えてしまった場合、送信に規制がかかり200通の上限に達した旨のメッセージが表示されます。以降、24時間はショートメールを送れないので、規制が解除されるのを待ちましょう。
前述の「端末の容量不足」「本体設定」「契約内容」が原因でショートメールを受信できない状況が送信相手にも起きているかもしれません。可能であれば、相手先に確認を取ってみましょう。
ここからはショートメールの使い方にもかかわる基本的な特徴・機能を紹介します。「ショートメールってどんなサービスだったっけ?」「基本的な機能はどうなっているの?」と疑問をお持ちの方はぜひお読みください。
ショートメールは電話番号を宛先としてメッセージをやり取りするサービスです。正式名称はShort Message Service(ショートメッセージサービス)で、SMSと略されます。SMSは国際標準規格として採用されています。
日本では2011年7月までキャリアごとに独自仕様のテキストメッセージサービスを採用していたため、同一キャリア間でしかショートメールのやり取りができませんでした。しかし、2024年現在は、国際標準規格に準拠しているので別キャリア同士でも利用できるようになっています。
ショートメールとキャリアメールの違いはどんなところでしょうか。違いを一覧にまとめました。
ショートメール | キャリアメール | |
---|---|---|
宛先 | 電話番号 | メールアドレス |
使用回線 | 電話回線 | インターネット回線 |
文字数 | 全角670文字まで※1 | 文字数制限なし |
ファイル添付 | 不可 | 可 |
送信料 | 3.3円~33円/通※2 | 通信料のみ |
受信料 | 無料 | 通信料のみ |
一番大きな違いは使用回線です。ショートメールはキャリア回線を、キャリアメールはインターネット回線を使用します。
SMSの利用料については、「SMSの利用料金を個人・法人別に解説!SMS送信サービスの料金体系は?」も合わせてご覧ください。
ショートメールには次のようなメリットがあります。
それぞれのメリットについてみていきましょう。
MNP(ナンバーポータビリティ)の登場で、電話番号を頻繁に変更することが少なくなりました。そのため、電話番号を宛先としてメッセージのやり取りするショートメールは、宛先不明になる確率が低くなります。
携帯端末の電話番号はSIMに紐付けられており、作成や変更には免許証やマイナンバーカードなどの公的な書類の提示による本人確認が必須です。本人確認を経て発行されている電話番号は信頼の置けるものです。IDとパスワードによる認証とSMS認証を組み合わせた二段階認証を行うことで、より強固なセキュリティ対策ができます。
SMS認証については、「SMS認証とは?仕組みやメリット、活用例・導入方法についても解説!」も合わせてご覧ください。
ショートメッセージは電話回線の中のシグナリングチャネルを使用して、メッセージのやり取りをします。トラフィックチャネルを使用する音声通話に比べ、ショートメールのデータ量は10分の1以下です。そのため、災害時でも通信回線を圧迫することなくショートメールのやり取りができます。
ショートメールのデメリットもしっかりと把握しておきましょう。
詳しくデメリットをみていきましょう。
ショートメールは電話回線を使用してメッセージを送るため、音声通話同様に別途送信料が必要です。ショートメールは全角約70文字ごとに送信料が高くなります。
短いメッセージを送ることを目的としているショートメールには、全角で670文字までという文字数制限があります。また、迷惑メール防止のため、1日に送信できるメッセージは200通までです。
1日200通までといっても、必ずしも200通のショートメールを送れる訳ではないことに注意しましょう。というのも、1つのショートメールで文字数が70文字以上ある場合は複数通でカウントされることがあるからです。
ショートメールには画像や動画などのファイルを添付することはできません。
ショートメールにはグループを作ったり、複数の宛先を指定したりする機能はありません。同じ内容のメッセージでも宛先ごとにそれぞれ送信する必要があります。
ショートメールは簡単に利用できるように機能が簡素化されており、送信者の情報は電話番号のみです。連絡先に登録している番号であれば、相手が誰かはすぐにわかります。しかし、未登録の番号の場合、調べないと誰かはわかりません。
シンプルさゆえに、フィッシング詐欺に利用されることも増えています。未登録の番号からのショートメールは、本文のURLを安易にクリックせず、まずは送信元の確認が必要です。
今回はショートメールの知っておくと便利なショートメールの見方や使い方、送受信トラブルの対処法やショートメールの特徴をまとめました。
ショートメールのデメリットは知っていれば、回避できるものがほとんどです。また、送受信トラブルの原因も単純なものが多く、対処もそれほど難しくありません。
災害時の通信手段としても注目されるショートメールをうまく活用するためにこの記事が役立てば幸いです。