SIMフリーのモバイルルーターとは、携帯電話会社や回線の種類に関わらず使えるモバイルルーターを指します。以前は、特定の携帯電話会社しか使えない製品が多数でした。しかしこれから新規で購入するモバイルルーターのほとんどはSIMフリーですから、どの回線でも使えます。さまざまな販売店から選んで購入できることも魅力の一つです。
一方で通信キャリアから購入した端末は、契約する通信回線の特性を最大限に活かす目的で、独自の設定を加えられている場合も少なくありません。このため自社回線との相性をチェックする際にはどのキャリアでも使えることに加えて、「特定のキャリアに特化した設定がされていないこと」も満たす製品を「SIMフリーのモバイルルーター」と呼ぶ場合があります。
SIMフリーのモバイルルーターに、魅力を感じる方も多いでしょう。選びたくなる理由を、3つの観点から解説します。
購入先の候補が増えることは、メリットの一つです。SIMフリーのモバイルルーターなら、以下のようにさまざまな箇所で購入可能です。
価格は店舗によりさまざまですから、安く買えるチャンスも増えるでしょう。タイミングが良ければ、セールで安く購入できるかもしれません。
SIMフリーのモバイルルーターは、通信料金の削減にも役立ちます。端末を購入する時点で、携帯電話会社を決める必要はありません。月額料金やオプションをじっくり比較でき、貴社のニーズにマッチした携帯電話会社と契約できます。
なかには、契約したい携帯電話会社はあるが、使いたいモバイルルーターを販売していないケースもあるかもしれません。その場合でも、契約予定の携帯電話会社で希望するモバイルルーターを使えることがわかれば契約できます。機器の利便性と通信料金の削減を両立できる方法として有効です。
もちろんSIMフリーのモバイルルーターは、大手通信キャリアと契約することも可能です。楽天モバイル法人プランでは「 音声+データ無制限プラン 」をはじめ、安価で魅力的なプランを提供しています。
将来に携帯電話会社の変更を考えている場合も、SIMフリーのモバイルルーターはおすすめです。通信キャリアから購入した場合と異なり、特定の携帯電話会社に特化した設定はされていないため、新しい契約先でも多くの機能を活用できます。
なお、モバイルルーターは、MNPに対応していません。携帯電話会社を変更する場合は、電話番号が変わることに留意してください。
SIMフリーのモバイルルーターには、デメリットもあります。ビジネスで活用する際に知っておきたい5つのデメリットについて、順に確認していきましょう。
SIMフリーのモバイルルーターで不具合が発生した場合、どんなトラブルでも「とりあえず携帯電話会社に問い合わせて、なんとかしてもらう」というわけにはいきません。機器の不具合は製造したメーカー、回線の不具合は携帯電話会社といったように、問い合わせ窓口が分かれます。原因を切り分けしたうえで、適切な窓口に相談する必要があります。
もっとも、原因の切り分けは簡単とは限りません。「SIMカードを認識しない」というトラブルは悩ましい問題の一つです。SIMフリーの端末が他にあれば問題のSIMカードを挿してみることで、原因がSIMカードかモバイルルーターかを切り分けできるでしょう。しかし空いている端末が無い場合は、どちらに原因があるかわからず困ってしまうかもしれません。
SIMフリーのモバイルルーターの場合、保証はメーカーによる提供が原則です。携帯電話会社による保証サービスが受けられる場合もありますが、その内容は以下のとおり、通信キャリアより劣るかもしれません。
この結果、業務に支障が出るかもしれません。特に営業職など外回りで働く方には、大きな影響が出ます。
通信キャリアでモバイルルーターを購入した場合、ある程度設定がされた状態で届きます。簡単な操作で、使い始められるケースも多いでしょう。
一方でSIMフリー端末の場合は、初期設定がされていない状態で届きます。この場合は携帯電話会社が提供する情報をもとに、APNなどの初期設定を自力で行わなければなりません。設定完了までのステップが多いため、面倒に感じる方もいるでしょう。携帯電話会社によっては設定方法を詳しく記載していない場合もあるため、作業に苦労するかもしれません。
なお格安スマホを扱うMVNOのなかには、初期設定が済んだ状態で引き渡す運営会社もあります。
モバイルルーターには、対応する周波数帯(バンド)も定められています。周波数帯は4G回線、5G回線それぞれについて定められており、通信を成功させるためには以下の2つとも同じ周波数帯に対応することが必要です。
もし両者で周波数帯が合わない場合は、通信できない可能性があります。このためモバイルルーターを購入する際には、周波数帯の事前チェックが必要です。
中古で販売されているモバイルルーターのなかには、元々の利用者が分割払いで購入したものもあります。該当する端末を通信キャリアの「ネットワーク利用制限確認サイト」でチェックすると、「△」と表示されます。
この場合、中古品のモバイルルーターを使い続けられるかどうかは、元の所有者が分割払いの残額をスケジュール通り支払うかによります。完済前に支払いが滞ると、ある日突然ネットワーク利用制限を受けて使えなくなるかもしれません。貴社に責任は無いにも関わらず端末が使えなくなることに、納得いかない思いをする方も多いのではないでしょうか?
「△」となっている端末は割安な場合が多いですが、せっかく購入したモバイルルーターが使えなくなると業務に影響が出ます。ネットワーク利用制限を受ける可能性があるかどうかは、事前にチェック可能です。購入を予定している機器の「IMEI番号」を通信キャリアの「ネットワーク利用制限確認サイト」でチェックして、「○」と表示されるモバイルルーターを選びましょう。
業務に役立つモバイルルーターを選ぶには、7つのポイントを押さえることがおすすめです。どのような点に注意して選べばよいか、詳しく確認していきましょう。
サイズや重量は、重要なポイントです。モバイルルーターはオフィスの外で使う機会が多いため、持ち運びやすさが重視されるためです。
コンパクトで軽い端末は使いやすいでしょう。なかにはスマートフォンはもちろん昔の携帯電話よりも小さく、100グラム程度と軽いモバイルルーターも販売されています。
外出先では、モバイルルーターがインターネットにつなぐ貴重な手段となります。ビジネスを止めないためにも、モバイルルーターには十分な電池(バッテリー)容量や通信可能時間が必要です。
多くの法人では、1日の勤務時間を8時間と定めていることでしょう。モバイルルーターは一日中使う場合もありますから、最低でも8時間程度使える電池容量が求められます。
対応する周波数帯が広いこと、また契約予定の携帯電話会社で使えることも、モバイルルーターを選ぶうえで欠かせないポイントです。サポートする周波数帯は携帯電話会社ごとに異なりますが、楽天モバイル回線では以下の周波数帯をサポートしています。
回線 | サポートする周波数帯 |
---|---|
4G、LTE |
1.7GHz帯(バンド3)
※将来は700MHz帯(プラチナバンド)もサポート予定 |
5G | 3.7GHz帯(n77)、28GHz帯(n257) |
モバイルルーターを選ぶ際には、上記いずれかの周波数帯をサポートしていることをご確認ください。また周波数帯については、以下の記事で詳しく解説しています。
楽天モバイルはプラチナバンドを取得!プラチナバンドの重要性を解説同時接続数も、ぜひチェックしておきたいポイントです。営業活動は1人ではなく、複数で行う場合もあります。同時接続数が多い機種を選べば、モバイルルーターを人数分用意する必要はありません。1台で複数の端末を接続できるため、管理の手間が省けるとともに紛失を防ぐ効果も期待できます。また全社で保有すべき台数も減らせるため、コストの削減も見込めます。
多くの充電方法に対応できることも、利便性の高さにつながります。以下の状況で使えれば、便利と感じる方も多いでしょう。
このためノートパソコンなどによるUSBを使った給電に加えて、コンセントから直接充電できる機能があると便利です。
法人向けのモバイルルーターにおいても、色は重要な意味を持つ場合があります。色によって用途や部門を分けることは、一つの例です。好みの色を選べることは、管理のしやすさにつながります。
もっとも法人向けの製品には白や黒など、ビジネスシーンにふさわしい色が求められやすいでしょう。ベーシックな色を揃えているかどうかも、モバイルルーターを選ぶポイントの一つです。
サポート内容は機種の選定のみならず、購入先を選ぶ点でも重要です。通信キャリアから直接購入した場合は、豊富で手厚いサポートを受けられます。内容は携帯電話会社や購入した機種により異なりますが、以下のサポートを受けられる場合もあります。
一方でメーカーや中古販売店から購入した場合、長期間の保証やサポートは期待できません。新品のサポート内容もメーカー保証など、家電と同程度のレベルにとどまります。他社で購入したモバイルルーターをサポート対象とする携帯電話会社もありますが、その内容は自社から購入した場合と比べて劣ります。
これからモバイルルーターの活用を検討する法人様は、回線契約とあわせて端末も「 楽天モバイル法人プラン 」から購入することをおすすめします。楽天モバイル法人プランから購入する4つのメリットを確認し、貴社の業務にお役立てください。
楽天モバイル法人プランでは、楽天モバイル回線で使える端末のみ販売されています。あらかじめ動作するかどうかの確認は、携帯電話会社にて済ませています。改めてご自身で周波数帯など、動作するかどうか気にせず購入できることは大きなメリットといえるでしょう。
楽天モバイル法人プランから購入したモバイルルーターには、楽天モバイルの回線で使うために必要な機能をフルに使える設定がされています。モバイルルーターが備える機能をより効果的に活用するうえでも、楽天モバイル法人プランからの購入がおすすめです。
楽天モバイル法人プランでは故障や盗難、紛失、水没などのトラブルに備えて、「 スマホ交換保証プラス Office 」オプションを提供しています。トラブルが起きた場合は電話1本かけるだけで、以下のサービスを受けられます。
このサービスは、年間3回(うち、盗難や紛失による交換は年間2回)まで受けられます。トラブルが発生した場合は、30日以内に楽天モバイルへお知らせください。このオプションはモバイルルーターの購入時のみ加入できますから、忘れずに申し込んでおきましょう。
1台につき月額650円(税込715円)お支払いいただく必要がある代わりに、当オプション契約中は保証が継続します。メーカー保証のように期限はないため、安心してモバイルルーターを使い続けることが可能です。
もし「スマホ交換保証プラス Office」を契約していなくても、楽天オリジナル製品のモバイルルーターなら楽天モバイルでサポートを受けられます。まずは指定の電話番号にご連絡ください。修理および交換が必要と判断された場合は、保証書に基づき以下の対応が行われます。
トラブルが起きた場合でも問い合わせ可能な窓口があることに、心強さを感じる方も多いでしょう。
これからモバイルルーターを購入するなら、「 Rakuten WiFi Pocket 2C 」をおすすめします。以下のとおり、貴社の業務に役立つメリットを得られることは魅力的です。
コンセントから充電可能な充電器はセットされていませんが、別売りで購入できます。
持ち運びやすいことは、営業職など外回りが多い方に支持されるでしょう。導入コストが低いため法人の負担が軽く済み、必要台数を導入しやすいメリットも見逃せません。性能も充実しているため、コストパフォーマンスの高いモバイルルーターとしておすすめです。
法人でモバイルルーターを使う場合は安さだけでなく、安心して使える品質やサービスを求める場合も多いでしょう。この点でSIMフリー端末は、充実しているとはいえません。携帯電話会社から直接購入することで充実したサービスを得られ、安心してモバイルルーターを使えます。
楽天モバイル法人プラン では、楽天モバイル回線に適合したモバイルルーターを販売しているため安心して使えます。端末代金が8,000円前後の製品もあるため、コストをかけたくない法人様にもおすすめです。回線自体のコストも低いため、通信キャリアの品質でコストを抑えられることに魅力を感じる方も多いでしょう。ぜひこの機会に、 楽天モバイル法人プラン の活用をご検討ください。