光回線は高速という認識が一般的ですが、常に速いわけではありません。ここでは法人で使う際にインターネット速度が下がってしまう、4つの原因を解説します。
共有型とは、一本の回線を何本にも分岐させて複数のユーザーで共有するタイプの回線です。共有で使用するため低いコストで利用できる一方、共有するユーザーが増えるとインターネットの遅延・切断に繋がります。そのため、夜間帯など他の利用者の通信が活発になる時間帯には十分な速度が出ない可能性があります。
さらに、ベストエフォート型(最大速度が提示されているものの、速度の保証はされていないタイプ)を利用している場合、高速回線で通信しているつもりでも、回線が混雑した場合は速度が下がるおそれがあります。
共有型回線やベストエフォート型など、自社以外の要因に影響を受けるタイプの場合は、機器の構成や社内ルールの工夫で通信速度を上げる取り組みには限界があります。
インターネットから利用者の端末の間の通信ルートに問題がある場合も、通信速度は下がります。そもそも光回線の速度に対応していないネットワーク機器を使っている場合、快適な通信はできません。またネットワーク機器に不具合があると、速度が下がるおそれがあります。
社内ネットワークを有線LANでつないでいる場合は、LANケーブルのチェックも必要です。LANケーブルに「CAT.5」(カテゴリ5)といった表記がある場合は最大通信速度が100Mbps(100メガビット毎秒)にとどまる ため、光回線の速さを発揮できなくなってしまいます。
パソコンに不具合がある場合、そのパソコンでインターネットにつなぐと遅くなる可能性があります。主な原因は、以下のとおりです。
簡単に解決できるかどうかは、原因によります。ブラウザを開き直す、LANケーブルを挿し直すといった対処で解決できるケースもある一方で、パソコンの買い替えを余儀なくされる可能性もあります。
ネットワークに負荷をかける処理を行うと、社内ネットワークは混雑します。必然的に、インターネットへの接続も遅くなってしまうでしょう。以下の処理を行うとネットワークに負荷がかかりやすいため、注意が必要です。
光回線の速度低下には、対処する方法が5つあります。内容を確認のうえ、より速く快適な光回線の活用にお役立てください。
回線には、共有型回線と専有型回線の2種類があります。共有型回線は、1つの回線を複数のユーザーで利用するのに対し、専有型回線では、1つの回線を利用するのは1ユーザーのみです。そのため、高速通信が可能で、安定した通信品質が期待できます。速度を向上させるには、まずは専有型回線を選ぶことが有効です。
さらに、帯域確保型や帯域保証型の光回線を選ぶことで、業務に支障が出るほど通信速度が低下するリスクを下げられます。以下の措置が講じられているため、混雑時でも一定のスピードを得やすいことが理由です。
「ネットワークが遅い」というトラブルのなかには、機器の再起動で解決するケースもあります。通信速度が下がっている箇所をチェックしたうえで、関係するルーターやスイッチ、ONU(光回線終端装置)を再起動することは一つの方法です。特定のパソコンだけが遅い場合は、そのパソコンを再起動する方法から試してみるとよいでしょう。
速度改善には、ネットワーク機器への対策も欠かせません。有線ネットワークの場合は、LANケーブルのチェックも必要です。4つの項目に分けて、対策のポイントを確認していきましょう。
利用者の端末からインターネットにつなぐ際、ルーターに代表されるネットワーク機器はパケットが必ず通るポイントです。ネットワーク機器の設定を見直すことで、速度の改善が期待できます。
例えば、ルーターの同時接続数を調整する方法が挙げられます。特定の種類のパケットを使った通信容量を制限する「帯域制御」も、方法の一つです。VPNを使っている場合は、VPNポートやプロトコルなどの設定もご確認ください。
無線LANを使っている場合は、無線LAN機器の設定を見直しましょう。5GHz帯で通信を行い、バンドステアリング機能もオフにすると他の機器との干渉を受けにくく、速度も上がりやすくなります。また電波の送信出力を下げ、必要な範囲にのみ電波が届くようにすることも、速度向上に有効な方法です。
また無線LAN機器は、電波が届きにくい場所にあると通信速度が下がりやすくなります。壁や物に囲まれた場所を避け、見通しの良い場所に設置しましょう。
有線LANを敷設している場合は、LANケーブルの規格もチェックしましょう。最近では最大10Gbpsで通信可能なサービスもありますから、この速度に見合う規格のLANケーブルを使わなければなりません。以下いずれかの規格に適合するLANケーブルを選びましょう。
カテゴリ5eやカテゴリ6の最大通信速度は、1Gbpsです。もし契約している光回線の最大速度が1Gbpsを超えており、通信が遅いと感じる場合は、LANケーブルを交換することも一つの方法です。
ルーターやスイッチといったネットワーク機器が高速通信に対応していない場合は、他の対策を十分に施しても通信速度は上がりません。この場合は、光回線の速度に対応するネットワーク機器を用意しましょう。
ネットワークに関する設定を見直すことで、通信速度が上がる可能性があります。以下の項目をご確認ください。
パソコンに負荷がかかりやすい状況も、通信速度を下げる結果につながります。以下の項目もチェックしてください。
これらの対策に加えて、ブラウザを最新版にアップデートする方法も有効です。
インターネットの速度低下は、ネットワークに負荷をかける処理が原因となるケースもあります。この場合は、回線が混雑する時間帯を外して処理を実行することで、速度低下のリスクを下げることが可能です。
早朝の時間帯は、比較的回線が空いている場合も多いです。実行する時間帯を柔軟に決められる処理は、この時間帯にシフトすることもご検討ください。
インターネットの速度低下には、楽天モバイルが提供する法人向けサービス「KŌSOKU Access」で対策できます。KŌSOKU Accessの活用により、以下のメリットを得られます。
速度が下がる原因には、LAN機器に起因する項目もあります。楽天モバイルでは、LAN機器の提供も可能です。もし「速度の低下は、LAN機器に原因があるかもしれない」と思われた場合は、楽天モバイルへお問い合せください。
インターネットの速度低下は、さまざまな原因で起こります。考えられる項目を1つずつチェックし、速度低下の原因となっているかを見極めてください。原因は1つとは限りません。隅々まで状況を確認し、原因に合った対策を実行しましょう。
もし光回線に原因があると考えられる場合は、より高速な回線への変更も選択肢となります。「最大速度が大きい回線が欲しい」「混雑時でも一定の速度を保ちたい」という要望から回線を変更する際には、KŌSOKU Accessの活用もご検討ください。
法人向けの超高速インターネット接続サービス。
幅広いエリアで高速通信を実現しながらも、低価格でのご提供を可能にしました。お客様の拠点から最寄りの通信局へ専用の光ファイバーを敷設するため、混雑する時間帯でもスムーズにご利用いただけます。